ホラーゲームが苦手な理由

ホラーゲームが苦手だ、と言うと「怖がりなんだ」と思われがちだけど、実はそうじゃない。怖さにはそこまで抵抗がない。むしろ物語として楽しめるなら多少の恐怖演出は歓迎したい。問題は、画面が暗すぎることだ。

たいていのホラーゲームは、雰囲気づくりのために全体的に照明が落とされている。お化け屋敷の演出と同じ理屈で、見えないからこそ怖いし、見えないからこそ緊張感が生まれる。でも、その「見えなさ」が単純に遊びづらい。通路なのか壁なのか判別がつきにくいし、アイテムも見つけにくい。映像表現としては正解でも、プレイ体験としてはストレスに感じてしまう。

ホラーじゃないジャンルでも、暗いシーンが続くゲームは苦手だ。長時間プレイしていると目が疲れるし、ちょっと気を抜くと何が起きているのか見逃してしまう。結局「雰囲気」よりも「快適さ」を優先してしまう自分がいる。

だからといって「明るくして遊べばいいじゃないか」と言われると、それも違う。画面を明るく補正した瞬間に雰囲気は台無しになってしまう。開発者が意図して設計した「怖さ」が消えてしまうわけだから、ある意味で作品に対する冒涜のようにも感じる。

結局のところ、私にとってホラーゲームは「怖いから」ではなく「暗いから」苦手なのだ。ストーリーや世界観には惹かれるものがあるのに、プレイし続ける気力が続かない。少しもったいない気もするけれど、仕方がない。

もし今後「暗さに頼らないホラーゲーム」が出てきたら、それはそれで新しい体験として楽しめるんじゃないかと密かに期待している。